泣く
「くそっ!」
俺は頑張った!
アナウンサーになれたのは、そりゃ、親の力もあったかもしれない。
でも、俺は勉強した。言葉だって必死に覚えた!
トークで詰まった事は無いし、
何より他のアナウンサー共より人気があった!
俺は頑張っただろ。
親の力じゃどうにもならない部分を、努力なんてダサい事して
局の奴らに認めてもらいたくて
俺は一人前の大人だって
誰より、親父に認めてもらいたくて!!
「うっ・・・・ううう・・・ぐっ・・・!」
止めどなく涙が出てきた。
初めてコーナーを貰ったときの事を思い出していた。
異例な程早く自分のコーナーを持った事に、俺は満足していた。
「また、親父の力か」と、皆がこそこそ噂をしていたのは聞こえていた。
正直自分も親父の力を感じていたし、少し腑に落ちない部分もあったけど
それをチャンスに変えてやろうって意気込んでいた。
初めてのレポートした時は、すごくドキドキした。
良いばあさんだった。しどろもどろの交渉に快く応じてくれて、
あの時初めて食べた佃煮っつーもんを食って、なんて旨いんだと思った。
あんなコーナー、今はもうどうでもいいと思ってた。
俺はあんな所で燻っているような男じゃないし、しみったれた食事だってもう飽きていた。
番組スタッフも殆ど嫌いだったし、未練なんて微塵も無い。
でも、ああ俺は、こんなふうに
涙を流すくらいには、あのコーナーを愛していたんだ。
今日、イブニングスラッシュを降ろされた。
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誕生日にUPする内容じゃないなこれ!!
本当はアナ高アナでこれの続きも用意するはずだったんですが、
どうにも最後が思いつかずだめでした。
やっぱり、全国放送?で失禁してしまったアナウンサーを、夕方のしかもお食事コーナーで使うわけにはいかないと思うんだ。
親の事もあるからアナウンサーを辞めろとまでは言われないけど、それでも番組には出れなくなって。
でも、そこからなんとか這い上がって、報道に出れるようになるまでの経緯をいつか書きたいです。アイドルアナウンサーから報道いくまでには、アナ自信物凄い変化だよね。
事件が起こっても真相編でも、どう転がっても良い方向へ向かうアナってカッコイイです。
いや、ソドムエンドではしんじゃうけどさ(泣)!!