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山崎さん(高浦)

山崎さんの話・・・をする、高浦さんとオリキャラの話です。

真相編序盤で山崎さんと話をする高浦さんの、
「いえ、さっきちょっと・・・」という一言が気になりすぎて
結局脳内補間してしまった話です^q^

もうオリジナルな想像がどんどん固まってきてしまって困った・・・
高浦さんが所轄→県警とか、公式で全然言ってねえよ。
間違いないと思っていますが!!!!!!(だめすぎる)

このSSかくためにさっきマスカたちあげたら
お迎えボイス高浦さんだったヒャッホオオウさすが誕生日!!幸せ!


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「ブルドーザーの山崎、って呼ばれてたんだぜ、昔は」


更衣室のドアを開くと、特殊犯捜査2系の古株である警部補と、
高浦のいる1系の同僚の会話が耳に入った。

目が合って軽く会釈をすると、自分のロッカーへと向かう。
しかし、盗み聞きはいけないと思いつつも
耳はその2人の方へしっかりと向けられていた。


山崎は高浦が所轄から県警本部に移動してきた際、
一番良くしてくれた先輩刑事だった。
年は親子程離れているが話しやすく、仕事終わりにはよく飲みに行く。
彼の話には重みがあり大変勉強になるし、
高浦のようにしゃかりきに動き回るタイプではないものの
縁の下の力持ちというか、1系の人々を上手く纏めてくれている。
様々なところから、高浦は山崎を尊敬しているし、大好きだった。

しかし高浦も気になっている事がある。
もう20年以上前から刑事をしているのだから
いくらノンキャリといえど警部くらいにはなっていていいものだが、
未だ昇進せずにいるのは何故なのか。


「まあ、俺も若いときに先輩刑事から聞いた二つ名だけどな。
 今じゃ見る影無しだろう。よっぽど人手が足りなけりゃ、
 若いもんに任せて自分は窓際で書類の整理」

「は、はあ・・・」


どうやら高浦の同僚は運悪く付き合わされているだけで、
興味津々というわけではないらしい。
なんなら自分が聞き手になり、彼を解放させてやるべきか。


(例の学校の立て篭もりには、もう相当数駆けつけてるっていうしな。
 気にはなるが、少しくらい遅れても大丈夫だろうか・・・)


刑事としてはどうかと思うが、今は事件よりも山崎さんの話に興味があった。
高浦はちゃっちゃと着替えを済ませると2人に近寄った。


「前原、石井が探してたぞ。立て篭もりの現場に行くんだろ」

「お、おお、そうだった。あのじゃあ、鈴木さん、すいません」

「おう。行って早く解決してこいよ」


ばたばたと更衣室を出て行く前原の背中を見送り、
鈴木の横に腰掛ける。長いすがギッと軋んだ。


「お前は駆けつけなくていいのか?」

「山崎さんの話、俺が聞いてもいいですか?」

「山崎さんの?なんだお前、物好きな奴だな」

「鈴木さんが言うほど山崎さんは衰えちゃいませんよ。
 少し腰が重いけど、1系を内から支えてくれる良い先輩刑事です」


ふむ・・・と口をへの字に曲げる鈴木。
高浦は何故か得意な気持ちになった。山崎が良い人物だということを、
彼の現状を嘆く鈴木に納得させる事ができたと思ったのだ。


「高浦だっけか。お前は」

「あ、はい。そうです。」

「お前の話はよく聞いている。検挙率は良いが結構な問題児だそうだな。
 前の誘拐事件、岡田警部の言う事も聞かず犯人の家に土足で乗り込んだんだって?」

「えっ」


ぎくりという音が聞こえそうな程、高浦の体が反応する。
その後も次々と過去の失態(その分成功もあったのだが)の話を出され、
先ほどの得意げな顔はどこへやら、高浦はどんどんと小さくなっていった。


「た、確かに俺はちょっと、猪突猛進というか・・先を見ないというか
 無理をするところもありますが、今はそういう話じゃー・・・」

「山崎さんもな。
 昔はそういう人だったって聞いている。」


意表を突かれた。
山崎さんへの陰口が言えなくなった為自分の悪口
(というには事実すぎて何も言えない)に切り替わったのかと思いきや。


「俺、みたいな・・・?」

「お前山崎さんの事好きか」

「はい」

「可愛がってもらってるんだろう。それはきっと、
 昔の自分を見ているような気がしているんだよ」

「・・・え・・・・!?」


山崎さんが、俺を可愛がってくれる理由。

それはただあの人が優しいからで、とても良い先輩刑事だからで。
そこには特に理由なんてないと思っていた。


(確かに、もう俺よりも後輩がいるのに、山崎さんは相変わらず俺の面倒を見てくれている)


山崎さんは仕事ができないわけではない。
動いたら動いたで、最小限の動きで的確な情報を得てくるし
書類を纏めるのだって早い。・・・パソコンなんてものは使えないけれど。

だから山崎さんは俺なんかと違って、昔からそういう人なんだと思っていた。
沈着冷静だが内に熱い物を秘めていて、面倒見が良く周りを纏めるような

だって

だって、昔は無茶ばかりしていたなんて、
そんな話、一度だってしてくれなかったじゃないか。



「何落ち込んでるんだよ」

「俺山崎さんと結構仲良いんです。良いと思ってました。
 ・・・でも、俺は山崎さんの事を何も知らない」

「そりゃそうさ。過去の事をべらべら喋るオヤジだって、鬱陶しいだろう?」


俺みたいなな、と親指をさす鈴木のひょうきんな態度に思わず笑いを零すと、
鈴木もまたニッと笑った。ああ、この人もまた、きっと良い人なんだ。
高浦はなんとなくそう思った。
先ほどまでは、人の陰口を言うろくでもない男かと思っていた。


(すいません、鈴木さん)


「でも鈴木さんの話が本当なら、山崎さんは何故今のように
 その・・・あまり行動しないようになってしまったんでしょうか。」

「それについては俺もよく知らないんだ。
 俺が入ってくる数年前にあった事件がきっかけらしいんだが
 それ以来山崎さんの中で、何かが変わったんだろうな」

「何かが・・・」

「刑事やってりゃ自分の人生観が変わるような出来事なんてきっと
 山程あるんだろうさ。俺達は人の一番切羽詰った場面に出会う事が多い」


よっこらしょ、と中年らしい掛け声をだし、
そんな自分に苦笑しながら鈴木は立ち上がる。


「さ、お前もそろそろ現場に向かったほうがいいんじゃねえか。
 1系の奴らは殆ど空だろう。2系の奴も向かってるみたいだしな。
 俺は前の事件の最後の片付けがまだ残ってるから行けねえけど」

「はい。今日はありがとうございました。貴方と話せてよかった」

「珍しいな。俺の話を最後まで飽きずに聞いてくれる奴ってのも。
 お前みたいな後輩もてて山崎も幸せ・・・や、お前は問題児だったな。
 やっぱり俺は勘弁だな!がはははは」


ガサツな笑いとともにドアの向こうへと消えた鈴木の背中を
高浦はぽかんと口を開けたまま見送った。
良い人なんだろうが・・・なんというか・・・


「・・・俺も行こう」


山崎さんはきっと相変わらず、窓際の席に座っている。
ならば顔出しついでに、誘ってみよう。
きっと今日は一緒に行ってくれるはずだ。

山崎さんが一緒に走ってくれたらどんなに心強いだろう。
鈴木さんの話が本当なら、俺はもっと山崎さんの事を知りたい。
もっと色々な事件の話を聞いて、山崎さんのとった行動や
山崎さんの思ったこと、勉強した事を聞いてみたい。


(それは自分で体験し勉強するもんだって言われるかもしれないけどな)


高浦はぱちんと頬を叩いて気合をいれると、
自分達のデスクがある部屋へと走っていった。




「山崎さん、俺今から立てこもりの応援に―・・・」




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高浦さんは山崎さんの電話番号覚えちゃってるほど仲いいんだぜ。
親子程はなれた人と仲良いって素敵だなー

高浦さんが色々無茶をした話をもっとききたいです!!
特に失敗談聞きたいです!!!!!!


お誕生日まだまだ続くよ!

2008.03.14 | Comments(0) | お誕生日

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